●前略

少女革命ウテナです。第壱話から観てました。薔薇の回転が新鮮でした。変わったギャグや脈絡のないシーンとか、あまり
好きになれない部分もあるのですが、反面、深〜くのめり込んだとこもありました。いい意味で変な作品です。
LD映像特典のミュージカルはさすがにひきました(^^;

●劇場版

やはり暁生役が及川光博だった点で、TV版を100%とする比較評価は50%ダウン。TV版が補完されるのか、
という僕の自分勝手な期待(^^;を、裏切ったので更に30%ダウン。
TV版とは別ストーリーとしているくせに、TV版を観たことを前提としている”七美牛”が登場して更に20%ダウン。
冬芽がカッコヨスギるのと、アンシーが更にイヤラシクなっていたので10%アップ。以上です(^^;

●御影草時

「深く、もっと深く…わかりました。あなたは世界を革命するしかないでしょう。あなたの進むべき道は、用意されています」
緑川光さんの声が、ぴったりはまっていました。『デュエリストの条件』の↓から続くシーンは、僕的には最高でした。
でも引きの画より、馬宮に再会しウテナに薔薇を散らされて、根室記念館(自分の時間を止めてまで、大切にしていた想い出の
イリュージョン)から開放されて満足した表情を浮かべる御影のアップのほうがよかった。
黒薔薇のデュエリスト、とその100人の犠牲の上に立つ、根室記念館。惹きつけられるキーワードもそろっていました。
千唾馬宮の妖しさもよかった。過去に囚われていた、草時は、暁生の掌の中で、踊るしかなかった。全ては夢だったのか?

馬宮>先輩、あなたは、これから負けるよ。
草時>馬宮?
馬宮>彼女に、薔薇を散らされるんだ。
草時>何だと。どこだ?馬宮、馬宮、まみやぁー!

机上の写真を凝視する草時。

草時>これは・・・誰だ?

時子の傍らの少年が、草時の記憶の中の、”馬宮”では、なくなっていた。片膝をつき、ディオスの剣を、逆手にするウテナ。
アンシーにより、ディオスの剣の剣先が光る。

馬宮>あなたは、彼女に勝てない。想い出の中の姉さんに、あなたは、永遠に勝てないんだ。

ウテナのへディオスが降臨する。

草時>時子。永遠はもう目の前なんだ。おまえを倒し、世界を変える力を、この手に。
草時>なぜ、僕を理解しない。僕は全てを受け入れている。君の弟の罪さえも。

焼け崩れる、根室記念館。時子の平手打ち。弾き飛ばされる、根室の眼鏡。根室の手には、火のともったキャンドルが、
握られていた。

馬宮>先輩、さぁ、よくみて。あの時、あの場所には、本当は誰がいて、誰がいないか。
馬宮>あの館に火を放ったのは、本当は誰か!

記憶の中の千唾馬宮が、真実の姿に戻る。

草時>馬宮、久しぶりだね。君をみたのは、もう、何十年ぶりだろう。

机上の写真が、一斉に倒れ、ウテナの突きが、跳躍する。理事長室の電話が、鳴った。

暁生>あぁ。根室君か。そろそろかけてくる頃だと思っていたよ。
暁生>そう、君が時子への未練から、側においていた、馬宮という少年。
暁生>ずっと昔に、死んでいた。

草時の胸の黒薔薇が散る。

暁生>君が、自分の時間を止めてまで大切にしていた、想い出のイリュージョンを俺は利用したんだ。
暁生>君が可能性を秘めたまま、大人になりきれずにいた時間が、役に立ったよ。
暁生>でも、それも終わり。これから先、君の進む道は、用意してない。
暁生>君はもう、卒業してくれ。

焼け跡で、ウテナと幹が、アンシーを探している。

ウテナ>まいったなぁ。姫宮を探してたら、おかしなところにきちゃったね。
幹>ここはずいぶん昔に、大きな火事があったんですよ。
ウテナ>へぇ、そんな大変なことがあったんだ。
幹>死傷者はなかったらしいんですが。何しろ、生徒会発足以前のことなので、資料が残ってないんですよ。
ウテナ>ふ〜ん。
幹>え〜っと、なんて建物だったかなぁ。釧路記念館。なんか違うなぁ。
ウテナ>ひめみやぁ。どこに行ったんだよぉ。
幹>紋別記念館。ぬぁぁっ。思い出さないと、気持ち悪いぃ。

窓際に立つ、暁生と馬宮。

暁生>どうした、彼に同情しているのか?だがすでに、彼はこの学園にはいない。
暁生>いや、最初からいなかったんだ。君と同じ様にね。

馬宮の肩に、手をかける暁生。振り向くと、馬宮は、アンシーになっていた。

●土谷瑠果

結局、死んでしまった。因果応報。高槻枝織を、傷つけた罰か。恋は実らないとわかっていても、愛さずにはいられない。
救われない。本当の三角関係だし(^^;彼に同情せずには、いられませんでした。「見果てぬ樹璃」の樹璃の回想シーンで初めて流れるBGMが好きです

●手つかず謎

僕が、特に気になる謎です

暁生が、ディオスだった頃 決闘は行われていた?行なわれていたとしたら、その目的は?
ディオスがウテナへ、薔薇
の刻印を渡した頃
薔薇の刻印の掟、絶対運命
黙示録
とは?
封印された筈の、ディオス ウテナへ薔薇の刻印を、なぜ、渡せたのか?

●少女革命

僕的な考察です。暁生は、王子だった。ディオスという力を、彼は持っていた。世界中の薔薇の花嫁達を、闇から守る。
それが、彼の使命だった。ディオスは、世界を革命する力だった。アンシーは、王子の妹だったので、
薔薇の花嫁とはなれなかった。彼女は、それでもいいと思っていた。兄と一緒に、いられさえすれば。
やがて、度重なる決闘により、兄の死期が近づいた時、彼女は決意した。兄を救う為、自分だけが薔薇の花嫁となり、
ディオスを封印することを。そして、ディオスは、薔薇の門へ封印された。しかし、ディオスを独占した彼女を、
世界が許す筈がなかった。彼女は、魔女と呼ばれ、永遠に生き続けなければ、ならなくなった。
王子の盾となり、敗れたデュエリスト達の憎悪が込められた剣を、受け止める者として。自分の意志で
死ぬことも許されない。薔薇の花嫁として。そして、ディオスを失った兄は、世界の果てと呼ばれ、妹と共に
永遠に生き続けなければならなくなった。その後も、ディオスは、暁生の影として存在し続けた。
ウテナは、幼くして両親を失い、希望を求めていた。暁生はウテナへ、アンシーの背負った、永遠の苦しみを見せた。
アンシーを救うという、希望を抱いたウテナへ、暁生は、薔薇の刻印を渡した。そして、決闘は始まった。
ウテナを利用し、ディオスを取り戻すという、暁生の意志により。革命という名の決闘で、暁生に、ウテナは敗れた。
しかし、ウテナは強く望んでいた。自ら、薔薇の花嫁となることにより、アンシーを解放することを。
ウテナの思いに応えて、薔薇の門が開いた。ウテナは、薔薇の花嫁となり、消えた。

●薔薇幻想

自作小説のプロットです。ディオスは、神だった。全知全能の力、世界を革命する力を、彼は持っていた。
強すぎるその力が、憎悪を生み、世界が魔に、汚染され始めたことに、彼は気づいた。魔から世界を守る為には、
世界を革命する力を、封印するしかなかった。彼の盾となる、薔薇の花嫁には、彼の妹のアンシー。
彼の遺志を継いで、デュエリストとなり、アンシーを救う者は、ウテナが選ばれた。
そして、ディオスは、世界を革命する力を、世界の果てという城へ、封印した。
封印は成功したが、神ではなくなったディオスは、魔の存在、暁生となり、アンシーは、彼の薔薇の花嫁となった。
ウテナが、ディオスの遺志を捨てることが、世界を革命する力の封印を解く、鍵になっていた。
暁生は、その封印を解く準備を始めた。


●魔法の天使 クリィミーマミ

バップ版LDBOXのブックレットのクリィミーマミと全く関係ないことばかり書き連ねた中島紳介の解説は最低だ

エピソード コメント
第6話
伝説の雄鹿
「質問。君はいかにして今日遊びに行く場所を決定した?」「で俊夫。犯罪計画がばれちゃったんだけどおとなしくお縄を頂戴する?」小学生らしからぬ優の台詞
第13話
鏡のむこうのマミ
木所の台詞「タレントを自由にするのはマネージャーの腕ですよ。腕」の直前で言葉狩りあり。「永遠のワンスモア」の早川愛の声優、松井菜桜子が偽マミの声優として登場
第17話
時のねむる森
「優のクリィミーマミ」が初めて挿入される
第18話
ざしきわらしの冒険
ざしきわらしと第1話のピノピノの声優は間嶋里美。第27話以降のピノピノの声優は中野聖子
第19話
マミの一番長い日
「BIN☆KANルージュ」が初めて挿入される
第20話
危険なおくりもの!
カメラワーク、カット割り、絵コンテがいい
第23話
星のパラソル
スネークジョーの台詞「パルテノンプロに何か義理でもあるのかよ」の直前で言葉狩りあり
第24話
クマ熊オーディション
北海道600`bの標識あり
第26話
バイバイ・ミラクル
マミを中心に回るカメラワークが第50話と同じ
第28話
不思議な転校生
日高守の声優は第49、51話のみ鈴木れい子。それ以外は神保なおみ。最後にかたひざをつくルミナスターを使った変身。ちなみにルミナスターはコンパクト収納時はステッキで、コンパクトから飛び出すとルミナスターに変わる。「LOVEさりげなく」が初めて挿入される。これ以降第52話エンディングを除き、第51話まで後期オープニング、エンディング。前期との違いはオープニングでステージカーがDJブースに変わる。エンディングは「パジャマのままで」から「LOVEさりげなく」に変わっただけではなく、ゲストキャラの声優も毎回明記し、徳間音楽工業から徳間JAPANに変わる。阿部司の尻を振りつつ三日月を見ながらマミが後姿で歌うエンディングが好き。白黒のチェス盤みたいな床は「KEY THE METAL IDOL」のオープニングに影響を与えたと個人的に思う
第29話
ロープウェイ・パニック
なぜか、衣装合わせの時のミニスカートをロケで着ない
第30話
前略おばあさん
ルミナウォークが初登場。イエイ。本郷みつる演出
第32話
二人だけのバレンタイン
優の俊夫宛てのチョコを俊夫に届けたミドリの辛さ
第35話
立花さん、女になる!?
最高の笑えるドタバタ劇
第36話
銀河サーカス1984
1991年、17歳の優にペーターは再会する
第38話
ときめきファンクラブ
ネガの台詞「マミも金と権力に弱かったのか。こいつだけは違うと思ってたのに」
第43話
走れ優!カメよりも速く
未来の優の結婚式が見れる
第46話
私のすてきなピアニスト
めぐみの詩の朗読シーンで第52話のピアノ曲が挿入される。ピアノで「LOVEさりげなく」
第47話
マミのファーストキス
立花のめぐみビンタブロックが初めて成功する。ブルーメアリの伝説。魔法で動いた龍が最初に城田を助けたのは?
第48話
優とミドリの初デート!
優の台詞「来てくれるかな?」
第50話
マミがいなくなる…
立花のめぐみビンタブロック2回目が成功する。マミがトンガリ王国王子に誘拐された後のホテルで第52話のピアノ曲が挿入される。この時のカメラワークは第26話と同じ
第51話
俊夫!思い出さないで
公衆電話で両親に言い訳するマミがかわいい
第52話
ファイナル・ステージ
「美衝撃」「囁いてジュテーム」「パジャマのままで」が初めて挿入される。俊夫の台詞「優がクリィミー」優の台詞「優は優だもん」のシーンで流れるピアノ曲が好きだ。「永遠のワンスモア」の早川愛がエンディングに登場する


●KEY THE METAL IDOL

フジテレビのCMが、KEYとの出会いでした。ゼロGルームのOPに、ポアされました(^^;
貴島サリオが歌う、IN THE NIGHTのサビの部分と、シンクロ率200%の美浦のダンス。数日間、サブリミナル効果による
マインドコントロールが続き(^^;レンタル屋になかったので、おもいきってLDを買いました。
本編の結末が不満ですが、全巻購入特典CDで補完されているんですね。知りませんでした。
厨川さくらと吊木光が死んだ後が蛇足過ぎる。人間キィとさくらが再会して人間キィが消える展開のほうがよかった

サイプ PPORです。もうちょっと細身のほうが、よかったんじゃないのかなぁ、と思いました。それにあの帽子とコートじゃあ、ロボット刑事Kです(^^;
マエストロが、作ったモノではないのでしかたがないとは思いますが。
ゲル サイコキネシスの源が、人間、誰もが持っている、ピンク色のゼリーの様な物質だという、設定は斬新ですね。3万人分のゲルで最後は、
厨川さくらを生き返らせると思っていました、、、
吊木光 キレてます。完全に変人です(^^;あれだけ、ゲルを抜かれて生きているとは、おそるべし。
キィ キレてます。完全に、変人です(^^;自分をロボットだと思い込み、あの作曲家と、波長があうとは。あれだけ、ゲル漬けになってて、
生きているとは。おそるべし、巳真兎季子(^^;自分の娘を裸にして、実験する様な博士の孫だから、しかたがないとは思いますが。
キィのララバイ
▼歌詞.ver1

ムクドリ ヤマバト コガネグモ
オオムラサキも ゆめのなか
オツキミソウは ねむれない
銀のしずくを のんだから
あんどろーん どろーん ないどろーん
よるのこえ 森にわたれば
あんどろーん どろーん ないどろーん
おやすみ よいこ
あしたさめたら あげましょう
キイチゴ ナツグミ ヤマボウシ

ユウスゲ キスゲ コノハズク
よふかし ノウサギ ベニスズメ
しっぽの切れた トカゲの子
かわりにつける リュウノタマ
あんどろーん どろーん ないどろーん
よるのこえ 森にわたれば
あんどろーん どろーん ないどろーん
おやすみ よいこ
あしたさめたら あげましょう
ゲンゲのじゅうたん みみかざり

ドクゼリ アセビ ヤマカガシ
モズのえだには アマガエル
キツネがたべた シカの子は
月のももいろ みて死んだ
あんどろーん どろーん ないどろーん
よるのこえ 森にわたれば
あんどろーん どろーん ないどろーん
おやすみ よいこ
うらのスギの木 泣いたなら
赤いふくきて にげましょう
おやすみ よいこ
おやすみ さぁ
▼歌詞.ver2

椋鳥 山鳩 黄金蜘蛛(むくどり やまばと こがねぐも)
大紫も 夢の中(おおむらさきも ゆめのなか)
お月見草は 眠れない(おつきみそうは ねむれない)
銀の雫を飲んだから(ぎんのしずくを のんだから)
あんどろーん どろーん ないどろーん(あんどろーん どろーん ないどろーん)
夜の声森に渡れば(よるのこえもりにわたれば)
あんどろーん どろーん ないどろーん(あんどろーん どろーん ないどろーん)
おやすみ 良い子(おやすみよいこ)
明日醒めたら あげましょう(あしたさめたら あげましょう
懸鉤子 夏胡頽子 山法師(きぃちご なつぐみ やまぼうし)

夕菅 黄菅 木の葉木菟(ゆうすげ きすげ このはずく)
夜更し 野兎 紅雀(よふかし のうさぎ べにすずめ)
尻尾の切れた 蜥蜴の子(しっぽのきれた とかげのこ)
変わりに付ける柳の玉(かわるにつける りゅうのたま)
あんどろーん どろーん ないどろーん(あんどろーん どろーん ないどろーん)
夜の声森に渡れば(よるのこえもりにわたれば)
あんどろーん どろーん ないどろーん(あんどろーん どろーん ないどろーん)
おやすみ 良い子(おやすみよいこ)
明日醒めたら あげましょう(あしたさめたら あげましょう)
紫雲英の絨毯 耳飾り(げんげのじゅうたん みみかざり

毒芹 馬酔木 赤楝蛇(どくぜり あせび やまがかし)
百舌の枝には 雨蛙(もずのえだには あまがえる)
狐が食べた 鹿の子は(きつねがたべた しかのこは)
月の桃色見て死んだ(つきのももいろみて しんだ)
あんどろーん どろーん ないどろーん(あんどろーん どろーん ないどろーん)
夜の声森に渡れば(よるのこえもりにわたれば)
あんどろーん どろーん ないどろーん(あんどろーん どろーん ないどろーん)
おやすみ 良い子(おやすみよいこ)
裏の杉の木 泣いたなら(うらのすぎのきないたなら)
赤い服着て 逃げましょう(あかいふくきて にげましょう)
おやすみ 良い子(おやすみ よいこ)

▼メッセージ.ver1

巳真兎季子です。
みなさんが、「キィのララバイ」と呼んでくれている子守歌のお話をしたいと思います。
この歌、本当の題名がわからないので、私も皆さんの様に「ララバイ」と呼ばせてもらいましょう。
「ララバイ」は亡くなった私のお母さん、巳真兎与子が、私がまだお腹の中にいた頃から私に聴かせる為に口ずさんでいた子守歌です。
そのことは、私が中学生になったばかりの頃に、おじいちゃんから思い出話として聞きました。
お母さんは、私を生んで、すぐ亡くなりました。
私を抱いたまま、「ララバイ」を歌いながら、死んでいったそうです。
歌を作ったのが誰かは、私にはわかりません。
お母さんなのかもしれないし、そうでなく別の人なのかも知れません。
もしかしたら、おばあちゃんが作ったのでしょうか。
それとも、もっと昔の、私やお母さんの、遠い先祖の一人が歌いだしたのでしょうか。
おじいちゃんや、おじいちゃんの助手の若木知葉という人は、聞いた事が無い歌だといっていました、
「これから生まれてくる私を思って、お母さんの口から自然に流れ出たメロディーなのだろう」
と知葉ちゃん(小さい頃から私は若木さんをこう呼んでいたのです)、
知葉ちゃんは言いましたが、実は知葉ちゃんもおじいちゃんも、「ララバイ」がどんな歌だったのか全く覚えていませんでした。
お母さんが「ララバイ」を歌ったのは、たった数日間でした。
しかもお腹の私にさえ、聞こえるか聞こえないかのとても小さなつぶやく様な声だったのだと言うのです。
二人の記憶に無いのも無理はありません。
それでも、それほど長くない歌詞、それも繰り返し、繰り返し、一日中歌っていたのだからと、
おじいちゃんも知葉ちゃんもなんとか思い出そうとしてくれたのですが、結局、無理でした。
私自身、赤ちゃんの頃聴いた歌を覚えてるはずが、ありませんでした。
でもその時私は本当は「ララバイ」を知っていたのです。
始まりから終わりまで、きちんと歌う事が出来たのです。
起きておじいちゃん達の話を聞いている私には、何もわかりませんでした。
体の中で眠っているもう一人の私が、死んだはずのお母さんと出会って、お母さんの口から「ララバイ」を聴いて知っていたのです。
それは、たしかに夢の中の出来事だったのかも知れません。
私が初めてお母さんに会ったのは小学校二年生のときです。
下校の途中で熱を出し、ようやくたどり着いた玄関先で意識を失った時、
体の中でもう一人の自分が目を覚まし、お母さんと会話をかわしていました。
顔も覚えていないはずなのにすぐにお母さんだとわかって、
はしゃぎまわる私をなだめるように様に、お母さんはその歌を静かに唄ってくれたのです。
私は小さかったし、お母さんの歌にあわせて口ずさむ事はできませんでした。
歌詞を鸚鵡返しにしたのをおじいちゃんがうなされてると考えたのも無理のない事です。
それからも何度か小学生の私は眠り、もう一人の私が目を覚ましてお母さんと出会っては「ララバイ」を耳にしていました。
眠ると言っても、皆さんの考える日々の睡眠とはちょっと意味が違います。
その頃の私は自分の事を「ロボット」だと考えていて、毎日一定の睡眠をとるという意識がありませんでした。
本当は寝ているのに、自分では眠っているつもりは無かったのです。
ですから、私が眠る時は、完全に意識を失った、ちょうど「頭と体のスイッチが切れた状態」を指しました。
つまり、いつ死んでもおかしくない、そんな時に、もう一人の私が目覚めるのです。
もちろん、何度もある事ではありません
それからの小学生時代の四年間で四・五回私は眠り、目覚めて、お母さんの歌を聴きました。
お母さんとの出会いの場所は、いつも真っ暗でしたが、暖かかったり、寒かったり、雨が降っていたりしました。
遠くのほうにお母さんを見つけて私のほうからかけ寄ることもありましたが、
暗闇で途方に暮れる私にお母さんの方から声をかけてくれることもありました。
お母さんはいつも笑っていました。
お母さんが自分から「ララバイ」を歌うことはありませんでした。
決まって私が何度もせがんでから、ようやく歌い出すのでした。
今考えるとお母さんは本当はあまり「ララバイ」を歌いたくなかったのかもしれません。
三度目に会った時にはもう私は歌詞とメロディーの大部分を覚えてしまっていました。
突然歌い出した私にお母さんは目を丸くしていましたが、それでもすぐに苦笑と共に、合わせて歌ってくれたのです。
ところが一番が終わり、いつもの様に、もう一度頭から歌い始めた私を制する様にして、
聴いたことのない二番を、そして三番を歌ったのでした。
何だかよくわからない、ちょっと恐い歌詞でしたが、
幼い私にはその内容よりも「一刻も早く全部憶えて一緒に歌えるようにならなきゃ」、そればかり考え必至に耳を側立てたのです。
「ララバイ」の二番と三番はお母さんが亡くなった後に作ったものです。
私を生んだ時、おじいちゃんや知葉ちゃんの前では、それほど長くない一番だけを繰り返し歌っていたのです。
中学に入ると私は全く眠らなくなりました。
少しずつ体が成長して大人に成り始めたせいでしょうか、もう一人の私が目を覚ますことがなくなりお母さんとの出会いが途切れました。
再会は、それから何年も経ってから突然やってきました。
私が人間になろうと心に決め、東京に出てきて二日目の夜でした。
お母さんはとても喜んで、でもなぜか悲しそうに、「ララバイ」を歌ってくれました。
東京での、一月とちょっとの間に私は合わせて四回お母さんに会いました。
お母さんはいつもやっぱりどこか悲しげでした。「ララバイ」を歌う時はすこし怒っている様でした。
私は、初めて思いました。
「ララバイ」は本当に子守歌なのでしょうか。
その答えは私には出せそうにありません。
ですからまた、今度は私の方からお母さんに会いに行こうと思っています。
私の年は、もうすぐお母さんに追いつきます。
お母さんが今まで言えずにいた事、今の私になら話せそうな事、もしあれば、話してもらおうと思っているのです。
今、私は押しつぶされそうなほどの沢山の思いの中で皆さんの事を考えてます、
皆さんに分けて頂いた思いを、お返しする事はできそうもありません。
でも、皆さんがある日、もう一度、自分の思いに会いたくなったら・・・
その時は、ぜひお手伝いを、させてください。
山間の、小さな神社で、私は、長くなった髪を束ね、白い着物に、赤い袴で、みなさんを、お迎えしましょう。
その日が、きっと来る事を願って。
ありがとうございました。
ずっと、忘れません。
すべての、私のお友達へ。
キィより。

▼メッセージ.ver2

巳真兎季子です、みなさんが「きぃのららばい」と呼んでくれている子守唄のお話をしたいと思います。
この唄本当の題名がわからないので私も皆さんの様に「ららばい」と呼ばせてもらいましょう、
「ららばい」は亡くなった私のお母さん「巳真兎与子」が私がまだお腹の中に居た頃から私に聴かせる為に口ずさんでいた子守唄です
そのことは私が中学生になったばかりの頃におじいちゃんから思い出話しとして聞きました、
お母さんは私を生んですぐ亡くなりました、私を抱いたまま「ららばい」を歌いながら死んでいったそうです
歌を作ったのが誰かかは私にもわかりません、お母さんなのか、そうでなく別の人なのかも知れません、
もしかしたらおばあちゃんが作ったのでしょうか、それともっと昔の私やお母さんの遠い先祖の一人が歌出したのでしょうか
おじいちゃやおじいちゃんの助手の若木知葉と言う人は聞いた事が無い唄だといっていました、
「これから生まれてくる私を思ってお母さんの口から自然に流れ出たメロディーなのだろう」と知葉ちゃん・・
小さい頃から私は若木さんの事をこう呼んでいたのです、知葉ちゃんは言いましたが、実は知葉ちゃんもおじいちゃんも「ららばい」が
どんな唄だったのか全く覚えていませんでした、お母さんが「ららばい」を唄ったのはたった数日間でした、
しかもお腹の私に聞こえるか聞こえないかのとても小さなつぶやく様な声だったのだと言うのです、
二人の記憶に無いのもムリはありません、それでもそれほど長くない歌詞、それも繰り返し、繰り返し、一日中唄っていたのだからと
おじいちゃんも知葉ちゃんもなんとか思い出そうとしてくれたのですが結局ムリでした、
私自身赤ちゃんの頃聴いていた唄を覚えてるはずはありませんでした、でもその時私は「ララバイ」を本当は知っていたのです、
始まりから終わりまでキチンと唄う事が出来たのです、起きておじいちゃん達の話しを聞いている私には何もわかりませんでした、
体の中に眠っているもう一人の私が死んだはずのお母さんの口から「ららばい」を聴いて知っていたのです、
それはたしかに夢の中の出来事だったのかも知れません。
私が初めてお母さんに会ったのは小学校二年生のときです、下校の途中熱を出しようやくたどり着いた玄関先で意識を失った時、
体の中のもう一人の自分は目を覚ましお母さんと会話をかわしていました、顔も覚えていないはずなのにすぐにお母さんだとわかって、
はしゃぎまわる私をなだめるように様に、お母さんはその唄を静かに唄ってくれたのです、私は小さかったしお母さんの唄にあわせて
口ずさむ事はできませんでした、歌詞をオウム返しにしたのをおじいちゃんがうなされてると考えたのもムリのない事です、
それからも小学生の私は何度か眠り、もう一人の私が目を覚ましてお母さんに出会って「ららばい」を耳にしていました、
眠ると言っても皆さんの考える日々の睡眠とはちっと意味が違います、その頃私は自分の事を「ロボット」だと考えていて
「毎日睡眠をとる」と言う意識がありませんでした、本当は眠ってるのに自分ではちょうど「頭と体のスイッチが切れた状態」を指しました、
つまりいつ死んでもおかしくない、そんな時、もう一人の私が目を覚ますのです、もちろん何度もある事ではありません
それからの小学校時代の四年間で四・五回私は眠り目覚めて、お母さんの唄を聴きました、
お母さんの出会いの場所はいつも真っ暗でしたが、暖かかったり、寒かったり、雨が降っていたりしました、
遠くのほうにお母さんを見つけて私のほうからかけ寄ることもありましたが、暗闇で途方に暮れる私にお母さんの方から声を
かけてくれることもありました、お母さんはいつも笑っていました、お母さんが自分から「ららばい」を唄うことはありませんでした、
決まって私が何度もせがんでからようやく唄出すのでした、
今考えるとお母さんは本当はあまり「「ららばい」を唄いたくなかったのかもしれません。
三度目に会った時にはもう私は歌詞とメロディーの大部分を覚えてしまってました、突然唄い出した私にお母さんは目を丸くしていましたが、
それでもすぐに愚唱と共に合わせて唄ってくれたのです、ところが一番が終わりいつもの様に、もう一度頭から唄い始めた私を
制止する様に聴いたことのない二番を、そして三番を唄ったのでした、何だか良く分からない、チョット恐い歌詞でしたが、
幼い私にはその内容よりも「一刻も早く全部憶えて一緒に唄えるようにならなきゃ」そればかり考え必至に耳を側立てたのです、
「ららばい」の二番と三番はお母さんが亡くなった後に作ったものです、私を生んだ時、おじいちゃんや知葉ちゃんの前では、
それほど長くない一番だけを繰り返し唄っていたのです。
中学に入ると私は全く眠らなくなりました、少しずつ体が成長して大人に成り始めたせいでしょうか、
もう一人の私が目を覚ますことがなくなりお母さんとの出会いが途切れました。
再会はそれから何年も経ってから突然やってきました、私が人間になろうと心に決め、東京出てきて二日目の夜でした、
お母さんはとても喜んで、でもなぜか悲しそうに「ららばい」を唄ってくれました、東京で一月ちょっとの間に私は合わせて
四回お母さんに会いました、お母さんはいつもやっぱりどこか悲しそうでした「ららばい」を唄う時はすこし怒っている様でした、
私は初めて思いました「ららばい」は本当に子守唄なのでしょうか、その答えは私には出せそうにありません、ですから
今度は私の方からお母さんに会いに行こうと思ってます、私の年はもうすぐお母さんに追いつきます、お母さんが今まで言えずにいた事、
今の私なら話せそうな事、もしあれば話してもらおうと思っているのです。
今の私は押しつぶされそうなほどの沢山の思いの中で皆さんの事を考えてます、
皆さんに分けて頂いた思いをお返しする事はできそうもありませんでも皆さんがある日、もう一度、自分の思いに会いたくなったら・・
その時はぜひお手伝いをさせてください、
山間の、小さな神社で、私は長くなった髪を束ね、白い着物に、赤い袴で、みなさんをお迎えしましょう、
その日が、きっと来る事を願って、ありがとうこざいましたずっと忘れません、
すべての私のお友達へ・・・・きぃより。
小話 僕が、一番洗脳されていた時に作りました。読んでやって下さい。

ゲルが切れて道端で倒れ苦しんでいるD
そこへ今にも戻しそうなほど泥酔している蛇目王子登場、、、

D   >ゲルーっ。はやくゲルをくれー
蛇目王子>なぁんだ。ほしいならはやくいってくんな

よほど待ちきれなかったのか
蛇目王子の返事をさえぎる様にDは、蛇目王子の唇にむしゃぶりついた

蛇目王子>あ〜すっきりした
D   >むむぅ。色が違うし。酢酸系の匂いがずいぶんきついゲルだな
蛇目王子>なぁんだ。とうしろかよ。わしのは通好みのこがねいろ
蛇目王子>そこらじゃ拝めない特別製よぉ